10月 082008
 

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北海道新聞にコラム「アウトドアで行こう」掲載

中古車でアメリカ横断

北海道新聞釧路版のコラム「アウトドアで行こう」の連載15回目。

アメリカ大陸を中古のアメ車で横断旅行。
ボロボロのGMカトラス号は果たして大西洋までたどり着けるのか?

中古車でアメリカ横断
若い頃、夫婦でアメリカ横断旅行をした事がある。もともとは岩登りが目的のロッククライミングツアーだったのだが、ついでにアメリカ大陸を西から東までドライブをしたら面白そうだと考えたのだ。
 旅の予定は二ヶ月半の長丁場、レンタカーでは料金がかかりすぎるので、ロサンゼルスの中古車屋で格安の車を探した。
 店のオヤジが選んでくれたのは、古くて大きな、GM社のカトラスという名のアメ車だった。見た目がボロボロなので心配になり、本当にこの車で大陸横断が可能なのかと尋ねると、「大丈夫!この車だったら、ちゃんとニューヨークまで行けるよ」と太鼓判を押してくれた。
 アメリカ各地の岩場を巡りながら大西洋を目指し、南カリフォルニアの砂漠を皮切りにロッキー山脈を越え、地平線まで続く真っ直ぐな道をひたすら走った。
途中小さなトラブルは幾度かあった。たとえば走行中にマフラーが落っこちたり、タイヤのトレッドがベロンと剥離したり。しかしそれでも修理をしながら、カトラス号と私達は旅を続けた。
アメリカ大陸横断を終えニューヨークに到着して三日後、旅の仲間だったカトラス号は派手にその寿命を終えた。走行中にラジエターから白煙を噴き上げたのだ。
あの中古車屋のオヤジはなかなかの目利きだったようだ、彼の選んでくれた自動車は、約束通り私達をニューヨークまで運んでくれたのだから。
かれこれ二〇年近く前の話である。あのオヤジはまだ元気でやっているだろうか、ぜひもう一度会いに行きたいものである。

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