9月 112009
 

 

北海道新聞朝刊の連載コラム「朝の食卓」掲載

私の考える「理想の暮らし」について書きました。


「理想の暮らし」 有明 正之

 道内に移住して来た時、夢に描いた理想の暮らしがある。

 森に囲まれた自然豊かな土地に住み、天気の良い日は、まき割りや畑仕事で汗を流し、雨の日は家の中でコンピューターを使って仕事をする。

 インターネット時代ならではの「晴耕雨読」的生活だ。そんなライフスタイルを目指し、一歩ずつ進んで来たが、思わぬ落とし穴があった。

 世間はブロードバンドの時代に突入したが、私が住む釧路市阿寒町の森のネット環境は、いつまでも低速回線のままだったからだ。都会に住んでいた時には考えもしなかった「地域格差」という言葉が身にしみた。

 仕事にならないので、ここ数年は釧路市街に借りた事務所で仕事をしていた。確かに便利だが、ほとんどの時間を街で過ごすことは、夢に描いた暮らしとは、かけ離れたものだった。

 昨年冬、阿寒の森にも、ようやく非対称デジタル加入者線(ADSL)回線がやって来た。試しに使ってみると何とか仕事に使えそうなので、先日、思い切って仕事場を阿寒の自宅に移転した。

 人里離れた生活は不便なことも多いが、私にとって樹木に囲まれて過ごす時間は、何物にも代えがたい。ちょっと遠回りになったが、これでまた理想の暮らしに近づくことができそうだ。

(パイオニアラボ代表)・釧路


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